この記事では有名スコッチウイスキー「グレンファークラス」シリーズのラインナップを紹介しています。
味の特徴や個人的なおすすめ銘柄も載せているので、よろしければ参考にしてみてくださいね!
グレンファークラスとは
グレンファークラスはゲール語で「緑の草の生い茂る谷間」という意味。
スコッチウイスキーの花形とも呼ばれるスコットランド スペイサイドエリアで作られているウイスキー。
イギリス初の女性首相で鉄の女と称される “マーガレット・サッチャー” が愛飲していたウイスキーとしても有名です。
グレンファークラス最大の特徴は、販売しているウイスキーすべてがシェリー樽で熟成された原酒を使っていること。
今では世界的に不足していて貴重と呼ばれるシェリー樽ですが、グレンファークラスはシェリー樽原酒にこだわり抜いて生産を続けています。
そうした経緯もあり、日本でもシェリー系が好きなウイスキーファンならば知らない人がいないと言われるほど有名な銘柄です。
グレンファークラス蒸留所の歴史
グレンファークラス蒸留所の公式創業年は1836年。
しかし1791年の絵画にはすでに蒸留所が描かれていることが発見されており、実際の創業年はもっと古いことが判明しています。
この件について現グレンファークラス蒸留所オーナーである “ジョージ・グラント” は「1836年は英国政府に酒税を納め始めた悲しい記念年だよ」と冗談混じりに回答したそうです。
6代続く家族経営
1865年、後にグレンファークラス初代オーナーとなる “ジョン・グラント” がグレンファークラス蒸留所を購入。
それから6世代にいたる2020年の現在まで、グレンファークラス蒸留所はグラント家が家族経営を続けています。
これはスコッチウイスキー界では非常に稀少な出来事。
そういった経緯もあり、グレンファークラス蒸留所は歴史あるスコッチウイスキーの蒸留所として今日まで愛されてきています。
伝統的なスペイサイドスタイル製法
グレンファークラス蒸留所は創業から今日に至るまで、伝統的なスペイサイドスタイルにこだわってウイスキー作りを続けています。
グレンファークラスの仕込み水として使われているのは、グレンファークラス蒸留所の背後にそびえ立つスコットランド最高峰のベンリネス山(標高840メートル)から湧き出る良質な湧き水。
ウイスキーの原料となるモルト(大麦麦芽)はスペイサイドの特徴とも言える華やかなノンピートモルトを使用。
蒸留過程では伝統的なスペイサイドスタイルに従い、手間がかかる影響で今では滅多に使われない直火焚き蒸留をおこなっています。
そうして作られた原酒をグレンファークラス最大の特徴とも言えるシェリー樽で熟成。
現在では世界的に価格が高騰しているシェリー樽ですが、グレンファークラス蒸留所では熟成開始からボトリングにいたるまで100%シェリー樽熟成のみを続けています。
近年では後熟(マリッジ)にのみシェリー樽を用いる蒸留所が多い中、こうした製法を守り抜いているこだわりには賞賛しかありません。
グレンファークラスのラインナップ
現在販売されているグレンファークラスのラインナップを紹介。
グレンファークラス公式が販売していないボトラーズについては省いています。
グレンファークラス10年
グレンファークラスのラインナップの中でもっともシンプルかつ安価なウイスキー。
シェリーの特徴であるレーズンやドライフルーツの甘い味わいはしっかりとありますが、若いアルコール感が少し目立つ印象です。
価格的に手をつけやすいこともあり、シェリーウイスキーの入門としても推奨されているのがこのボトル。
ですが個人的には、値段が対して変わらず飲みやすいグレンファークラス12年のほうが美味しいと思います。
グレンファークラス12年
シェリー樽原酒のリッチな味わいをしっかりと感じ取れるグレンファークラス。
グレンファークラスシリーズの中でもっとも売れているボトルがこの12年です。
シェリー感が強いウイスキーの特徴であるタイヤのゴムっぽい風味はありますが、味わいは非常に美味。
自分がシェリー系のウイスキーが好きか、それを知るのに最適なボトルだと思います。
この味が好きであればシェリー系のウイスキーが口に合うタイプであることは間違いないです。
グレンファークラス12年はAmazonなどのネットショップでお得な1000mlボトルが販売されているので、それを購入すればコスパ的に見てもグレンファークラス10年よりお得!
グレンファークラス12年 カスクストレングス
日本限定販売のグレンファークラス。
日本限定で年に1度だけ生産販売されているカスクストレングスのグレンファークラス12年です。
さらにノン・チルフィルター、ノン・カラーリングと、グレンファークラスの風味を極限まで濃く追求したボトルになっています。
アルコール58度以上と非常に高いため、好みにもよりますが自分で加水して飲むことを推奨します。
グレンファークラスをすでに飲んだことがあり「好きな味だった」という人におすすめのボトル!
※樽そのもののアルコール度数でボトリングされるため、生産年度や樽によってボトルのアルコール度数が58〜60度と変動します。(詳しい度数は↓のリンクに書かれています)
グレンファークラス15年
芳醇さを極限まで追求して作られたグレンファークラス。
4代目グレンファークラス蒸留所のオーナー “ジョージ・S・グラント” が15年熟成のスペイサイドモルトにふさわしい味を追求して作り上げたボトル。
アルコール度数46とグレンファークラスシリーズの中でもかなり高めですが、同時に甘さもかなり強いため、46度とは思えないほど飲みやすい味わいになっています。
グレンファークラス105
低コスパでありながら、アルコール60度かつ濃厚な味わいと非常にパワフルな味のグレンファークラス。
ボトルの名前に入っている “105” は英国式アルコール表示で60度を意味します。
アルコール度数だけ見たらパワフルで飲みづらそうなウイスキーに見えますが、味わいはフルーティで美味。かなり濃い味でボトリングされているので、好みで加水して度数を調整できるのも強みです。
1968年にウイスキー業界初のカスクストレングスウイスキーとして販売された、グレンファークラスシリーズの中で最も歴史あるボトルがこちら!
2020年の現在でもグレンファークラス蒸留所の看板商品として販売されており、グレンファークラス好きな人に「シリーズの中でおすすめはどれ?」と聞くとほとんどが105と答えるくらい人気のボトルです。
イギリス初の女性首相 “マーガレット・サッチャー” が愛飲していたグレンファークラスもこの105と言われています。
700mlと1000ml、2つのサイズのボトルが販売されていますが、↓のリンクはコスパ最強の1000mlボトル!
グレンファークラス17年
日本と北米限定で販売されているグレンファークラス。
甘美で強烈なシェリー風味、小麦を彷彿とさせるモルティな風味が特徴。
グレンファークラスシリーズではこの17年から長期熟成ウイスキーとして認識されています。
日本と北米でしか発売されていないので希少性は高いですが、あえてこのボトルを購入する価値があるかと言われると微妙です。
グレンファークラス18年
免税店向けに生産されたグレンファークラス。
1000mlのボトルしか販売されていないため、試しに飲んでみたいという人にはあまり向いていないかもしれません。
香りはレーズンや花の蜜などを彷彿とさせる甘くフローラルな香り、味はドライフルーツやハチミツにクリーミーさが足されたような味わい。
あまり見かけることがない少しレアなグレンファークラスがこの18年です。
グレンファークラス21年
2010年にイギリスで開催されたヨーロッパ最大のコンテスト “インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション(IWSC)” にて、5000本の中から金賞を受賞。
さらに2019年に東京で開催された” 東京ウイスキー&スピリッツ・コンペティション(TWSC)” でも金賞を受賞するなど、世界的に評価が高いグレンファークラスがこの21年。
オロロソシェリー樽由来のエレガントかつノーブルな味わいが特徴。ドライフルーツなナッツなど、さまざまな風味の味わいが見事に調和した完成度の高いウイスキーです。
熟成年数21年と非常に長期熟成でありながら、ひかえめな価格で販売されているグレンファークラスシリーズの中でも人気のボトルがこちら!
グレンファークラス21年 カスクストレングス
日本限定販売のグレンファークラス。
日本限定で年に1度だけ生産販売されているカスクストレングスのグレンファークラス21年です。
グレンファークラス21年の味わいがさらに濃くなったボトルがこちら。
12年のカスクストレングスよりもアルコール度数がひかえめになっています。
グレンファークラス25年
ご迷惑をおかけしますが、現在記事を編集中です。
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